
相棒シーズン17の第17話に再登場した南井十(伊武雅刀さん)。
前回登場時は、かなり匂わせてはいたものの南井が犯罪の黒幕であったかどうかは曖昧なままでした。
しかし今回の登場で、南井に関して新事実が浮上したことと、南井VS杉下右京(水谷豊さん)の進捗状況についてかなりネットがざわついています。
今回は、南井に関して発覚した新事実や発覚の経緯、これからの南井VS杉下右京の行く末について検証していきたいと思います。
では早速、南井に関して浮上した新事実を見ていきましょう。
目次
相棒17:第17話で再登場の伊武雅刀さん演じる南井十に発覚した新事実とは?

今回南井十に関して新たに分かった事実が二つあります。
それは、南井十の生い立ちに関するものです。
早速見てみましょう。
新事実その1ー南井十の生い立ちについて

南井十は幼少期、何らかの理由で育児を続けられなくなった親からある産院に預けられていました。
実はその産院というのが、1952年に発覚した「鏡見産院もらい子殺人事件」の産院という曰く付きの場所でした。
親からの養育費と国からの補助金目当てで子どもを預かってはいたものの、預かった子どもにはろくに食べ物を与えなかったことで、100人以上の子どもを死なせてしまったという凄惨な事件。
南井はその産院に預けられていた子どもの生き残りのようです。
見つかった写真から察するに、里親に引き取られたのは4〜6歳といったところだと思います。
杉下右京が推測した南井の過去を、南井本人はまだ否定していますが、杉下右京がたどり着いた仮説なので、おそらく事実なのでしょう。
これが南井の歪んだ正義を生み出すきっかけになったのかどうかはまだわかっていません。
しかしそうなってくると、南井が以前言っていた「イギリス生まれのイギリス育ち」というのが本当であれば、イギリスで生まれた後に来日し、産院に預けられ、里親とともにまたイギリスに行ったということになりますが、少し無理があるように感じます。
産院に預けられる前、産院での暮らし、里親に引き取られた後。
一体南井に何があったのでしょうか?
その辺りはまだ謎が残りますが、南井の歪んだ正義に大いに関係ありそうですね。
それでは次に、南井の名前に関する新事実について見てみましょう。
新事実その2ー南井十の名前について

南井の名前は実は「鏡見悟(かがみさとる)」であるという事実。
…と言っても、鏡見産院に引き取られていた子どもはみんな姓が「鏡見」な訳で、生まれた時の本名ではないんですけどね。
でも、ファーストネームは「悟」で、今の「十(つなし)」とは違いますよね。
名前を変えて生きているのは紛れもない事実です。
ここで目を見張るべきなのは、「鏡見悟(かがみさとる)」の名前が、「か」で始まり「る」で終わり、名前の漢字の文字数が3文字であるという事実!
歴代相棒の名前に関する法則についてはこちらをご覧ください⇩⇩⇩
相棒キャスト歴代相棒の名前に関する驚きの法則を徹底検証!
南井は以前、スコットランドヤードで杉下右京の相棒だったんですよね。
「鏡見悟(かがみさとる)」が相棒の法則に当てはまる〜!と結構話題になっているようですよ。
でも、相棒時代の名前は「南井十(みないつなし)」ですし、そもそも出生時の本名はまだわからないわけなので、これは偶然といえそうですね。
出生時の姓が「か」で始まる可能性も捨て切れませんが…
いずれにしても、「鏡見」産院で起こった「もらい子殺人事件」は何か今後の南井の動きに関係してくると思われますので、要チェックです。
さて、相棒シーズン17の第17話では、これらの事実が発覚したわけなのですが、次にその発覚の経緯について見てみましょう。
相棒17:第17話で伊武雅刀さん演じる南井十の新事実発覚の経緯

2件の連続殺人が起きます。
いずれも、心臓を刃物でひと突きされて絶命しており、しかも小指の爪が剥ぎ取られているというもの。
凶器となったのは刃渡り5センチの刃物。
大動脈を傷つけるには、軟骨で覆われている肋骨の間をすり抜ける必要があるので、そのように刃渡りの小さい刃物でひと突きで仕留めることができる手慣れた者の犯行だと杉下右京は推測します。
捜査本部は無差別殺人として捜査をしますが、杉下右京と冠城亘(反町隆史さん)は被害者の共通点を探します。
二人の被害者には、傷害致死やいじめ殺人などの過去の犯罪に関わっていたことや、被害者の最後の着信履歴が、ダークウェブを通じて偽装発信されていたという点で共通していました。
杉下右京は、「過去の犯罪」「ダークウェブ」というキーワードから、過去に起こった事件(シーズン16第7話)を連想します。
過去の事件については、こちらの記事をご参照ください⇩⇩⇩
相棒17:第17話に登場の伊武雅刀さん演じる南井十の人物像に迫る!未解決事件ついに解決か!?
杉下右京と冠城亘が「花の里」で飲んでいるところへ、イギリスからの観光客ジャック・モランとそのツアーガイドの立入章の二人が客として現れます。
イギリス人の客が少し席を外している間に、「花の里」の近くで第3の殺人が起こります。
被害者は同じように胸をひと突きされ、小指の爪を剥がされて絶命していました。
死亡推定時刻は、杉下右京と冠城亘が「花の里」で飲んでいた時間帯。
二人は、15分ほど席を外したイギリス人ジャック・モランのことを思い出します。
杉下右京と冠城亘の頭には「過去の犯罪」「ダークウェブ」というキーワードに他に「イギリス」という言葉も加わり、ますます南井の関連性を疑います。
南井がイギリスから刺客を送り込んだと疑い、二人はジャック・モランについて調べ始めました。
同行していたツアーガイドの立入に、ジャックのツアー日程を確認すると、一人目と二人目が殺された時間にアリバイがない。
三人目については、立入が一日中一緒だったとアリバイを証言する。
特命係の二人の調査で、ジャック・モランは「Irish Coke Mule(アイリッシュ・コーク・ミュール)」つまり、ゴム袋に詰め込んだコカインを飲み込み、体内に隠したコカインを他の国へ運ぶ運び屋だったということが判明。
ところが、ジャックは滞在中のホテルの一室で遺体で発見されます。
青酸化合物による急性中毒死。。。
部屋からは3人の被害者から剥ぎ取った爪も発見されます。
南井が犯罪を犯させてジャックを自殺させたか。。。
事件は解決したかに見えましたが、特命係の二人は驚くべき真相を暴きます。
実は、ジャックを含むすべての殺人を実行したのは、ツアーガイドの立入だった!
立入は、ジャックのアリバイのない時間を利用して殺人を実行していたのでした。
特命係の二人は、立入に真相を突きつけます。
そこで立入は、イギリスで自分の存在を受け入れてくれる「ある人」に出会ったと発言。
罪は認めましたが、「ある人」の正体を明かさないまま立入は青酸性毒物でその場で自殺してしまいます。
杉下右京は、自殺した立入の胸ポケットに1枚の写真を発見。
それは、3人目の被害者の幼少期の写真でした。
ところで、3人目の被害者は窪田宗は、真面目な私立高校の非常勤講師。
殺害方法は同じだったのに、窪田には不審な着信履歴も犯罪歴もなく、杉下右京は3人目の被害者窪田宗の死を不審に思い、窪田について調べていました。
そこで判明したのが、窪田宗は養子だという事実。
そして窪田宗の里親、窪田欣二が過去に強盗殺人で服役していたという事実。
杉下右京は、窪田欣二が自首したという強盗殺人事件は、実は宗が犯したもので、父親の欣二が身代わりで出頭したと当たりをつけます。
しかし、その後宗は自身の行いを悔いて、ずっと真面目に生きてきたのでした。
これが、南井がターゲットにする「更生できない犯罪者」像と異なることに疑問を抱いた杉下右京は、窪田宗殺害の動機についてずっと考えていたのでした。
窪田欣二の事件について話を聞くため、特命係の二人は高齢者施設にいる窪田欣二の妻を訪れます。
窪田欣二の妻は認知症で、話を聞ける状態ではないと知り、彼女が持つ写真を見せてもらうことに。
そこには、毎年撮影している息子宗の写真が。
ところが4歳より前の写真が1枚もないことを不審に感じた杉下右京は、宗の生年月日から、宗が「もらい子殺人」の鏡見産院出身ではないかと推察します。
そこで話は、立入の胸ポケットから見つかった窪田宗の写真に戻ります。
写真には、窪田宗とその里親と、宗と同じくらいの年齢の少年と大人の男女が一組映っていました。
写真の裏には、
「宗 四歳
悟くんのご家族と」
と書かれていました。
どうやらこの写真、窪田の母親のところから盗み出されたものらしいのです。
こんな写真を盗んだ目的は??
杉下右京は、今回の連続殺人の本当の目的は窪田宗の殺害と立入が持っていた写真の抹消で、他の殺人はカモフラージュだったのではと予測します。
立入が自殺した後、杉下右京はイギリスの南井に電話をします。
杉下右京:「連続殺人事件がありました。4人が殺され、犯人は自殺しました。この事件は、ある人物がある目的を果たすために計画的に犯人にやらせたものだと考えています。」
南井:「唐突で話が見えないが…電話をくれて嬉しいよ。今日はなぜかとても気持ちが沈んでいてね。」
杉下右京:「それは兄弟を失ったからでしょうか」
南井:「私に兄弟はいないが…」
杉下右京:「被害者の中に窪田宗という男がいます。元の名は鏡見宗。生後間もなくして預けられた産院の名前です。その施設で一緒に育った中に鏡見悟という人物がいました。聞き覚えがありませんか?」
南井:「何の話をしてるんだ?」
杉下右京:「警察にいたあなたは、犯罪捜査における証拠の重要性というものを熟知している。証拠さえなければ、疑われても裁かれない。犯人に自殺をさせるのも、証拠をつかませないため。そして、自らの過去を消すのも同様でしょうか。」
南井:「すまないが、本当に何の話かわからないんだ。そうだ、今度日本へ行く。その時に詳しく聞かせてくれ。」
南井:「証拠は必ずつかみます。僕はあなたを絶対に許さない。必ず決着はつけます。」
要するに、今回南井が計画した殺人の本当の目的は、自分の過去を知る窪田宗と証拠となる写真を葬ることだったのです。
前回、杉下右京に南井の歪んだ正義が引き起こした殺人について指摘されたので、自分に関する証拠を徹底的に抹消しようとしているのでしょうか。
何にせよ南井の犯罪には、彼の出生や生い立ちが絡んでいそうですね。
今後、杉下右京がどう南井を追い詰めるのかが見ものです。
相棒17:第17話で伊武雅刀さんが演じた南井十の歪んだ正義が行き着く先は?

さて皆さん、南井の正義に関する持論はご存知ですか?
「犯罪者の中には、贖罪の心を持つことができない者がいる。そういう犯罪者は自らの死でその罪を贖わせることがふさわしい。」
警察官時代に、犯罪をなくすことができなかったと悔やんでいた南井は、自ら手を下さずに、贖罪の心を持つことができない犯罪者を利用して、法で裁き入れない犯罪者を成敗し、利用した犯罪者を自殺させるという方法で自らの正義を果たしてきました。
ところが今回、南井が行った犯罪には、贖罪の心を持って生き続けてきた窪田宗をも死に追いやるという、彼のポリシーに反する犯罪も含まれていました。
これは、彼が思う正義のためじゃないですよね?
南井はついに、自分を守るために犯罪を犯してしまいました。
こうして南井は、自らの正義に反する犯罪者になってしまったのです。
杉下右京が、今回の事件の本当の目的に気づいた時こう言いました。
「善悪の彼岸」
これは、
「道徳的現象などというものは、全く存在しない。ただ現象の道徳的解釈のみが存在する」
ということがテーマのニーチェの著作です。
ニーチェは、強者の作った基準が善悪の基準であるべきと言ってこの本を書きました。
杉下右京は南井について、彼が善悪の向こう側にいる、つまり善悪の判断ができなくなっていると言って憤っていたのです。
南井の正義感は歪んでいます。
そしてついには自分の利益のために犯罪に手を染めました。
今後、自分が他の犯罪者と同じであると気づいた、あるいは杉下右京に気づかされた南井が青酸性毒物で自殺するのではないかというのが、ネット上でのもっぱらの予想です。
今回もまだ決着はついていませんから、今後の南井と杉下右京の動向が楽しみです。
相棒17:第17話で再登場の伊武雅刀さん演じる南井十に発覚した新事実のまとめ
南井十は実は「鏡見悟(かがみさとる)」で、「鏡見産院もらい子殺人事件」の生き残りであったということがわかりましたね。
彼の歪んだ正義は「鏡見産院もらい子殺人事件」と何らかの関係があるのでしょうか?
今回も決着がつかなかった南井VS杉下右京。
次回、南井のさらなる過去が明らかになるのでしょうか?
杉下右京は、南井を生きて捕らえることができるのでしょうか?
楽しみです♪