
「腐女子、うっかりゲイに告る。」の第2話で挿入されたQueenの曲「I Want It All」。
金子大地さん演じる安藤純の「全てが欲しい」という感情と葛藤がそのまま表現されている曲として話題になりました。
腐女子、うっかりゲイに告る第2話のあらすじとQueenの曲との関係は?歌詞の意味は?
さて、第3話のQueenの曲タイトルは、
The Show Must Go On
です。
ドラマの内容がなんとなく予想できちゃうこの曲タイトル「The Show Must Go On」。
早速、この曲の歌詞と日本語訳、ドラマのストーリーとの関連性なんかを見ていきましょう。
目次
腐女子、うっかりゲイに告る第3話で流れたQueenの曲の歌詞は?
この曲の邦題は「ショウ・マスト・ゴー・オン」。
このMV、他の曲のMVとちょっと雰囲気が違いますよね。
ライブの映像じゃないですし。
その辺の理由なんかは後ほど詳しく解説しますが、まずはどんな曲なのか、オリジナルの歌詞を見ながらMVを視聴してみましょう。
The Show Must Go On
Empty spaces, what are we living for
Abandoned places, I guess we know the score
On and on, does anybody know what we are looking forAnother hero, another mindless crime
Behind the curtain, in the pantomime
Hold the line, does anybody want to take it anymoreThe show must go on
The show must go on, yeah
Inside my heart is breaking
My make-up may be flaking
But my smile still stays onWhatever happens, I’ll leave it all to chance
Another heartache, another failed romance
On and on, does anybody know what we are living for?I guess I’m learning (I’m learning learning learning)
I must be warmer now
I’ll soon be turning (turning turning turning)
Round the corner now
Outside the dawn is breaking
But inside in the dark I’m aching to be freeThe show must go on
The show must go on, yeah yeah
Ooh, inside my heart is breaking
My make-up may be flaking
But my smile still stays onYeah yeah, whoa wo oh oh
My soul is painted like the wings of butterflies
Fairy tales of yesterday will grow but never die
I can fly, my friendsThe show must go on (go on, go on, go on) yeah yeah
The show must go on (go on, go on, go on)
I’ll face it with a grin
I’m never giving in
On, with the showOoh, I’ll top the bill, I’ll overkill
I have to find the will to carry on
On with the show
On with the show
The show, the show must go on
Go on, go on, go on, go on, go on
Go on, go on, go on, go on, go on
Go on, go on, go on, go on, go on
Go on, go on, go on, go on, go on
Go on, go on
聞いてみて、どんな感じでしたか?
なんとなく、悲観的でドラマチックな感じがするメロディーですよね。
実際の意味はどんなものなのでしょうか?
次に、日本語訳を見てみましょう。
腐女子、うっかりゲイに告る第3話で流れたQueenの曲の日本語訳/意味は?

Queenファンが思わず涙してしまうというこの曲。
一体何がそんなに涙を誘うのでしょうか?
とりあえず日本語訳を見てみましょう!
The Show Must Go On
邦題:ショウ・マスト・ゴー・オン(日本語訳)
空っぽの舞台、僕らは何のために生きているのか
見捨てられた場所、多分僕らは終わりが近いことを知っている
繰り返すのさ、何を探しているのかわからなくても英雄劇、愚かな犯罪劇
幕の裏側では、無言劇が
続いていく、誰もそれを続けたくなくてもショーは止められない
そうさ続けなくちゃいけないのさ
心が打ち砕かれそうでも
メイクが剥がれ落ちそうでも
それでも僕は笑顔でい続けるのさ何が起ころうとも、全ては運命に委ねるのさ
心がうちひしがれようとも、恋に破れようとも
繰り返すのさ、生きる意味を見出せなくてもきっと僕は学び続けているから(学んでる、学んでる、学んでる)
今なら正解に近づいているにちがいない
もう直ぐ人生の折り返し地点を曲がるところさ(曲がる、曲がる、曲がる)
外では夜が明けてきたけれど
自由を求める僕は暗闇の中で苦痛に耐えているのさショーは止められない
そうさ続けなくちゃいけないのさ
心が打ち砕かれそうでも
メイクが剥がれ落ちそうでも
それでも僕は笑顔でい続けるのさそうさ、そうなのさ!
僕の魂は蝶の羽のように彩られ
過去のおとぎ話は永遠に語り継がれるのさ
僕はまだ飛べるんだ!我が友よ!ショーは止められない(続く、続く、続く)
そうさ続けなくちゃいけないのさ(続く、続く、続く)
ニヤリとやってやろうじゃないか
僕は絶対に諦めない
ショーを続けようじゃないか主役を演じるのさ
やりすぎってくらいに
ショーを続けるっていう強い意志を持たなくちゃ
ショーを続けようじゃないか
ショーを続けよう
ショーは、ショーは続けなくちゃいけないのさ
続くいていく、続いていく、続いていく…
作詞/作曲 Queen
いかがでしたでしょうか?
「The show must go on」と英語で言った場合、しばしば「人生はまだまだ続く」などと訳されます。
ですが、この曲「The Show Must Go On」は敢えて文字通りの意味、「ショーは止められない」と訳させていただきました。
人生を語ってる感じですよね。
日本語訳を見ても、何が言いたいのかが伝わりやすい歌詞でした。
でも本当に知って欲しいのは、日本語訳だけではなくて、この曲そのものの背景やストーリーについて。
それを知ると、この歌詞の重みが、ずっしりとのしかかってきて、Queenファンでなくても涙が出てしまうかもしれません。
では早速、どうしても知って欲しいこの「The Show Must Go On」の曲の解説をしていきたいと思います。
腐女子、うっかりゲイに告る第3話で流れたQueenの曲の解説

この「The Show Must Go On」は、1991年10月14日に発売されたアルバム、「Innuendo」の最後に収録された曲です。
主に作詞を行ったのは、QueenのギタリストBrian May(ブライアン・メイ)で、ブライアンがボーカルのFreddie Mercury(フレディー・マーキュリー)に贈った歌だと言われています。
ブライアンがこの曲を書き上げた時、フレディーはAIDSがかなり進行し、歩くのもままならないほど弱っていました。
少し高音程なこの曲を、フレディーが歌えるかどうかと心配しつつデモを持ってきたブライアンに
「I’ll fucking do it, darling(ダーリン、僕はこの曲に全てを捧げるよ)」
と言って、フレディーは体の痛みを和らげるためにウオッカをいっぱいあおったというのは有名な話です。
そして、見事に歌い上げた!
フレディーがこの世を去ったのは、このアルバムが発売されてわずか6週間後のことでした。
フレディーは自分がAIDSであることを一般には公表していませんでしたから、フレディーの訃報とその真相を聞いたファンはさぞかし驚いたでしょう!
でも聴いてみてどうですか?
この曲が痛みをこらえて歌っているように聴こえますか?
高音の伸びもよく、透き通るような声でとても歩行が困難なほど弱っていたようには思えませんよね。
そうです!
これがフレディーであり、ブライアンがこの曲に込めたフレディーの生き様なのです。
テレビや舞台を見て思うことはありませんか?
もしかしたら演じている俳優さんは体調が悪いかもしれない、家族が亡くなりかけているかもしれない、愛する恋人と別れたかもしれない…
でもそんなことは視聴者や観客にとっては、全く関係のないことです。
どんなに心が痛んでいても、体がボロボロでも、彼らはショーは続けなければならないんです。
「The Show Must Go On」
フレディーはまさにそうでした。
彼が自身のAIDSを公表しなかったのは、自分がAIDSだからと言って、他の人を巻き込むのが嫌だったからのようです。
フレディーの晩年に寄り添ったJim Hutton(ジム・ハットン)によると、「The Show Must Go On」の歌詞の中にある
My make-up may be flaking
But my smile still stays on(メイクが剥がれ落ちそうでも
それでも僕は笑顔でい続けるのさ)
という部分はまさにフレディーそのもので、どんなに病気が悪化して苦しくても、誰にも愚痴ったことはないし、誰かに同情を求めることはしなかったそうです。
「これは誰のものでもない、己の戦いなのだ」
と言って、いつも勇敢な顔つきを湛えていたとも言っています。
それからこの歌には、フレディーが一生をかけても答えを見出せなかった疑問がテーマになっています。
「人は、何のために生きているのだろう」
この曲の歌詞に、
Another hero, another mindless crime
Behind the curtain, in the pantomime
Hold the line, does anybody want to take it anymore(英雄劇、愚かな犯罪劇
幕の裏側では、無言劇が
続いていく、誰もそれを続けたくなくても)
というところがありますが、これは、国の命で戦地に赴いく戦士は英雄として讃えられますが、この「英雄」が仕事として行った殺人(愚かな犯罪)は罪に問われないのだろうか、そしてそれをただ見て見ぬふりをしている私たちは…という思いが隠されているようなんです。
「人は、何のために生きているのだろう」
フレディーも、音楽界では英雄と称えられ、輝かしいステータスを手に入れましたが、一方で自身がバイセクシャルだったために、世の中からの批判にあったり、AIDSという病気になってしまったり苦しいこともたくさんありました。
自分は何のために生きているのかと思っても不思議ではありませんね。
この曲は、そんなフレディーの生き様と思いをとてもよく表している曲なので、Queenのメンバーはもちろん、フレディーのファンにとってもとても特別な曲なのです。
この曲は、フレディーそのもの。
だから聴く人の心を揺さぶり、涙を誘うんですね〜。
そうそう、涙を誘うといえばこの曲のMV、他のMVとちょっと違ってますよね。
このMVは、それまでに撮影した映像をつなぎ合わせて作成したものなのだそうです。
MVを新たに作成できなかったのは、フレディーの病状がそれほどまでに悪化していたことや、激やせしてやつれた姿を公にしたくないという理由があったのでしょう。
でも結果的に出来上がったのは、今までのフレディーの栄光を振り返るような、まるでフレディーの総集編とも言えるような素敵なMVでした。
「The Show Must Go On」の一節で、こんな歌詞があります。
My soul is painted like the wings of butterflies
Fairy tales of yesterday will grow but never die
I can fly, my friends(僕の魂は蝶の羽のように彩られ
過去のおとぎ話は永遠に語り継がれるのさ
僕はまだ飛べるんだ!我が友よ!)
この世を去った後でもまだQueenというバンドは今も続いているし、フレディーという人物も時代の英雄として語り継がれているじゃありませんか!
フレディーがこの世を去った今このMVを見ると、この一節でホント泣けちゃいますっ。
さてさて、曲の背景などはわかりましたが、これがドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る。」とどうリンクするのでしょうか?
まずはあらすじを見て、曲の内容と比べてみましょう。
腐女子、うっかりゲイに告る第3話のあらすじ(ネタバレ注意)
よるドラ
【#腐女子うっかりゲイに告る】
第3回を1分ちょっとにまとめてみました!ご感想は#腐女子うっかりゲイに告る
でぜひツイートをっ✿#金子大地 #藤野涼子 #小野賢章 #サラ・オレイン #谷原章介↓HP掲示板はこちらから☆https://t.co/xlOHQLLhvp pic.twitter.com/vwlMveWqOJ
— NHKドラマ (@nhk_dramas) May 4, 2019
幼馴染でクラスメイトの亮平(小越勇輝さん)らに仕組まれた遊園地デートで、紗枝(藤野涼子さん)に告白されOKしてしまった純(金子大地さん)。
帰りに亮平から、純にあまりにも浮いた話がないので心配していて、男が好きなんじゃないかと思ったこともあったと言われて純は動揺します。
さらに、亮平が紗枝のことを好きだったと言われ言葉に詰まる純。
亮平は、気にしないで、聞かなかったことにしてと笑顔で言われるのだが…。
純と紗枝が付き合っていることはクラスのみんなにバレてしまったが、純はそれほど気にしていませんでした。
放課後、一緒に勉強する純と紗枝。
国語の問題文や数字を見ても、常にBL妄想してしまう紗枝。
例えば、数学で0と1を見ると、0は「受け」で1は「攻め」だと感じてしまうのだとか。
現に海外の隠語で、0は「女役」で1は「男役」を表すのだそう。
「鋭いっ」
と純は心の中でつぶやきます。
他の数字はどうだとかこうだとかと、一人で妄想を膨らませて盛り上がっている紗枝を見て、可愛い子だなと思う純。
でも純の「センサー」(性的な興奮)は何も反応しない…。
それでも、言いたいことが言えたり、気持ちが和むという点では、順にとって紗枝はやはり特別な存在なのだろう。
場面は変わり、純はカフェバー「ʻ39」でマコト(谷原章介さん)と待ち合わせをしています。
カフェバー「ʻ39」のオーナー「ケイト」(サラ・オレインさん)はレズビアンで、純にQueenを教えてくれた恩人。
マコトを待っている間、純は自分に彼女ができたことをケイトにほのめかしますが、ケイトは何も驚かない様子。
ゲイの自分に彼女ができたことに何も疑問はないのかと尋ねると、
「よくある話じゃない。そうでもしないと、この国は生き辛いからね〜。」
とさらっと躱されてしまう。
予想に反した答えに純は動揺します。
「The show must go on(ショーは止められない)」
とケイトは続けます。
「一つだけハードなことを言うとね、貴方はShowを始めてしまった。嫌になっても、全部放り投げて、Selfishに舞台から降りる真似は許されない。それだけは忘れないでね。」
同性愛者であることを隠して紗枝と付き合うことにした自分の決断の重みをかみしめる純。
そこへマコトが到着し、二人は店を出てホテルに向かうのでした。
純が遊園地デートをしている間に、マコトは家族を香港へ旅行に連れて行っていたとのこと。
今度は温泉旅行で家族サービス予定だというマコト。
今度純と一緒に行こうと言っていた温泉旅館に行くようで、純の思いは複雑に。
一方純は、紗枝と付き合うことになったとマコトに報告します。
「おめでとう。」
とマコト。
純は、ゲイでありながら家庭という幸せを手に入れているマコトさんに問いかけます。
「既婚のゲイって、普通?」
マコト:「珍しいかはわからないけど、普通かどうかって聞かれると難しいな。そういうやつを嫌うゲイは沢山いるからね。」
純:「そうなの?」
マコトは、「卑怯なコウモリ」という、獣の一族と鳥の一族のどちらにもいい顔をしていた童話に例えてこう続けます。
「僕はコウモリだ。あるときは異性愛者、あるときは同性愛者。そうやって自分を使い分けてる。そういう卑怯な事をしていると、嫌う人間も出てくる。もし童話で獣と鳥が和解したように、異性愛者と同性愛者分け隔てなく存在できる社会が実現したとしても、僕のようなコウモリを認めてくれる場所はどこにもない。」
純はそう話してうつむくマコトにこう言います。
「マコトさん…マコトさんと会うの、今日で止めにしたい。今日はそれを伝えに来たんだ。」
マコトは純の言葉を受け入れることができません。
純を強引にベッドに押し倒して行為に及ぶのでした。
家に帰って純は、ネット上の友人「ファーレンハイト(声・小野賢章さん)」に事の経緯を話します。
ホテルで別れ話を持ち出せば当然そういう結果になるとファーレンハイト。
純:「ゴムなしでされそうになった。」
ファーレンハイト:「…したのか?」
純:「断った」
ファーレンハイト:「それでいい。」
純は彼女ができたことをファーレンハイトにも報告。
純:「彼女とならと思うけど、自信がない。やはり、普通のセックスは無理なのか…」
ファーレンハイト:「『普通の』とは何だ?子孫繁栄のためが普通なら、コンドームをつけてするセックスは?男女でするのが普通なら、80歳のおじいじゃんと13歳の少女のセックスは?君にとって『普通のセックス』とは何だ?」
純:「考えたこともなかった。」
ファーレンハイト:「君の中の『普通』を変えればいい。時間はある。」
相談に乗ってくれたファーレンハイトにお礼を言った純は話題を変え、先回ファーレンハイトが誕生日だと言っていたが、彼と誕生日を祝ったのかと聞きます。
「急な事情で無くなった。」
そう答えるファーレンハイトに何かを感じ、純は心配するのでした。
後日。
いつものように純と紗枝は放課後喫茶店で一緒に勉強しています。
純は、紗枝にとって「普通の恋人の定義」とは何なのかと尋ねます。
「なにそれ〜、中二病っぽい〜。」
と茶化しつつも真剣に考える紗枝が出した答えは、
「丁寧に挨拶し合える恋人」
「おはよう」「バイバイ」「おやすみ」といった一つ一つの挨拶に、きちんと新愛が宿っている恋人という意味だそうです。
それが普通なのかと問いかける純に、普通じゃなくてもいいから純とはそういう恋人になりたいという紗枝。
お互いに「よろしくお願いします」と頭を下げ、いい挨拶だと微笑み合います。
なかなかいい雰囲気の二人。
突然、お店の人に喫茶店内で勉強は禁止と注意され、店を出る二人。
「手をつなぎませんか?」
と右手を差し出す紗枝。
二人は手をつないで帰ります。
喫茶店に追い出され、次からの勉強場所をどうしようかと困る紗枝に、母は働いていて誰もいないからうちに来ないかと提案する純。
ドキっとしながらも「行く」と返事をする紗枝なのでした。
帰宅後純は、紗枝が家に来た時を想定して、パソコンで男女の行為の動画を検索して、練習しようとします。
…ところが、全く興奮しません。。。
とそこへ、母陽子(安藤玉恵さん)が帰ってきます。
先日遊園地へ行ったことどうなったのかと尋ねる陽子は、「何もない」と答える純に進捗は教えてね〜と言いつつ仕事に出かけて行きました。
その後純は、部屋で母が用意してくれていた肉まん二つと向き合っています。
「よ〜しっ」
と気合いを入れた純は、両手でむんずと肉まんをつかみ、紗枝の胸を想像して練習するのですが…全く興奮しません。
紗枝の笑顔を見ると、嬉しいってちゃんと思うのに…
体は全く反応しない…
途方にくれる純なのでした。
場面は変わり、学校の教室。
幼馴染でクラスメイトの亮平を遠目で見る純。
つるんで歩く友達のいない純に唯一からんできていた亮平が、最近あまり自分に干渉してこなくなっていることを純は気にしていました。
そんな純に最近絡んでくるのは「モテない君」たち。
自分と同じモテない君だと思っていた純が、紗枝と付き合いだしたので、その進捗が気になって気になってしょうがないようです。
ただ一緒に勉強しているだけという純にがっかりしつつも、今度自分の家で勉強することになったと伝えると一気に盛り上がります。
「一説によると、1分間沈黙続いたら、ムードができているらしいぞ」
「目を合わせてから1分」
「絶対そらすなよ!」
勝手に盛り上がるクラスメイトたちなのでした。
そして後日。
純は普通に紗枝を勉強に誘って家に連れてきたのでした。
純がお茶を用意する間に、ベッドの下などを覗き込む紗枝。
エロ本などを隠し持ってないかとチェックしているのだ。
「ないよ。三浦さんじゃないんだから」
という純に、
「BLとエロ本は似て非なるものだから。別ジャンルだから。」
口が悪いと微笑む紗枝。
「口が悪い人って、相手のことを試してるんだって。どのくらい自分のことを好きでいてくれてるのか愛情を計っているらしいよ。甘えてるんだって。安藤くん、私のこと試してたんでしょ。」
「この間私が、『書かれていることが全てじゃない』って言ったこと覚えてる?私ね、安藤くんは何考えてるかわかんなくって不安になることも多いけど、私は深読みして深読みして、安藤くんに潜りまくって、それで愛してやるの。だから安心して。私安藤くんのことをちゃんと…」
そこで突然気持ちが高まった純は紗枝を抱きしめます。
「僕も、ちゃんと好きだから」
そう言って紗枝にキスをする純。
一気にムードが高まって、純は紗枝をベッドに押し倒しました。
紗枝のブラウスのボタンを外し、自分のベルトを外す純。
「さぁ、ここからだ!」
気合いを入れた時、気持ちが高まった紗枝が「純」と呼びます。
突然頭の中で「純」と呼ぶマコトの声を聞いた純は、まるで風船から空気が抜けるように萎えてしまい、急に動きが止まってしまいました。
結局、そのまま終了し何もないまま紗枝は帰って行きました。
紗枝が帰った後、純は泣きながら事の次第をファーレンハイトに伝えます。
「下の名前を呼ばれた途端、僕は彼(マコト)を意識した。僕が本当はどういう人間なのか体が思い出して…僕は普通には辿りつけない。永久に!異常なままだ。」
ベッドに拳を叩きつける純。
ファーレンハイト:「君はどうして『普通』になりたいんだ?」
純:「家族が欲しい。」
ファーレンハイト:「他には?」
純:「母さんを悲しませたくない。」
ファーレンハイト:「他には?」
純:「みんなから気持ち悪いって思われたくない。」
ファーレンハイト:「他には?まだあるだろ。」
純:「自分を気持ち悪いって思いたくない。」
ファーレンハイト:「純、僕は気持ち悪いかい?君は君の敬愛するフレディー(Queenのボーカル、フレディー・マーキュリー)をなんかやたらと声のいい気持ちの悪いゲイのおっさんだと思いながら彼の曲を聴いていたのかい?」
純:「違う、違う違う。そんなことはない。君は僕の最高の友人。フレディーは世界最高のアーティストだ。」
ファーレンハイト:「ありがとう。僕も君ほど魅力的な人間には出会ったことがないよ。フリーでないのが惜しい」
純:「僕も君がフリーだったなら、もう30回は告白してるよ。」
ファーレンハイト:「…フリーだよ。」
純:「え?どういう意味?」
ファーレンハイト:「そのままだよ。フリーなんだ。」
純:「なんかあったの?」
ファーレンハイト:「彼が死んだ」
…と言うなんとも後味の悪いところで第3話は終了です。
純に途中で行為を止められてしまった紗枝は、さぞかし気まずい思いをしているでしょう。
そして、ちゃんと紗枝が好きで大事に思っているのに、体が反応しなかったことで、紗枝をがっかりさせたことや、普通じゃない自分に嫌気がさして泣いている純が、とても可哀想でしたね。
でもでも一番気になるのは、いつも純に哲学的な深い言葉を投げかける友人、ファーレンハイトの彼が亡くなったという事実。
ファーレンハイトの彼の死因って、もしかして…。
次回が待ちきれませんっ!
腐女子、うっかりゲイに告る第3話のストーリーと曲との関係

自分がゲイであることを隠して紗枝と付き合うことにした純ですが、ゲイの自分が女子と付き合うことにしたことに違和感を感じるようになっていきます。
そんな時、カフェバーのケイトに言われた言葉が純の胸に刺さります。
「貴方はShowを始めてしまった。嫌になったからと言って、全部放り投げて、Selfishに舞台から降りるような真似は許されない。それだけは忘れないで。」
女子と付き合うことで、ゲイである本当の自分にお化粧をして隠してしまった純。
純が紗枝と付き合うことは、「Show」、つまり本当の自分を偽り、ゲイではない普通の男子を演じる「Show」なのです。
周りの人々、つまり観客は、純が「ゲイでない普通の男子」を演じ続ける限り、純がゲイだとは気づかないでしょう。
でも、一度その「Show」を始めてしまったら、Queenの「The Show Must Go On」の一節にあるように、何が起ころうとも、生きる意味を見出せなくても、ショーは止められないのです。
純は紗枝が好きだ。
でもおそらく「勃たない」好きなのだ。
いくら普通の恋人のようにふるまうことはできても、いずれきっと苦しい状況になるのです。
だからと言って、自分の「Show」に自分の都合で巻き込んでしまった紗枝を傷つけるわけにはいかないのです。
「Show」は続けなければいけないのです!
そう、まさに、
「The Show Must Go On」
なのです!!!
Queenのフレディー・マーキュリーは、自身の病気を公表せずに最後まで笑顔で「Show」を完遂しました。
まだ高校生の純ですが、純は彼の「Show」を完遂することができるのでしょうか?
これからのどうなるのか目が離せませんっ!
腐女子、うっかりゲイに告る第3話で流れたQueenの曲の意味のまとめ
第3話で挿入されたQueenの曲は、
「The Show Must Go On」
で、浅原ナオト先生原作の「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」では第3章のタイトルです。
第3話では、ゲイである純が、女子と付き合うという選択をしたことで始まった、「純=普通の男子」という「Show」の序章となっています。
「普通の恋人みたいにふるまうことはできる」
ってい言ってる時点で、心の中では紗枝との関係を否定してしまっている純ですが、Queenのフレディーのように強い心で、「Show」を続けていくことができるのでしょうか?
ここからがこのストーリーの肝になって来るんですっ!
早く次が見たいですね!
さて、次回「腐女子、うっかりゲイに告る。」第4話は、
2019年5月11日(土)午後11時30分から放送です!
ここからが本番ですよ〜♬